コロナの終焉と共に、住宅・不動産業界は新たな局面へと歩を進めています。
2024年に入り、業界はどのような変化を迎えているのでしょうか。
改めて現状と今後を整理すると、ポストコロナ時代の住宅・不動産業界の動向や中途採用市場、それに対応する効果的な採用戦略が見えてきます。
2024年は住宅・不動産業界にとって変革の時期です。市場動向を踏まえ、改めてこれからの業界の方向性を見ていきましょう。
政府は、2030年までに省エネ基準を「ZEH」に引き上げる方針を閣議決定しました。
ZEH(ゼッチ:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは「暖冷房で使うエネルギーより、太陽光発電等で自発的に創るエネルギーを増やす」という取り組みです。
これに伴い、ハウスメーカーや工務店はZEH住宅の推進に力を入れると見られ、業界全体の動きに大きな影響を与えることになります。
すでに一部のハウスメーカーでは、国が義務化するZEH水準(断熱等級5相当)以上の断熱等級を標準化する動きを見せています。
参考:経済産業省資源エネルギー庁
世界規模での原材料・エネルギー不足や資材の価格高騰、人手不足による賃金の上昇は、日本の建設業界に大きな影響を及ぼしています。
一般社団法人日本建設業連合会によると、2021年度と比較して平均17〜20%、建設コストが上昇しているとのことです。
また、これとは別に一部建設資材や設備関連の納期遅延が発生しているため、工期へも影響が出ています。
ウクライナ危機の長期化等も考慮すると、この状況は今後も続く見込みです。
参考:一般社団法人日本建設業連合会
新設住宅着工戸数は年々減少傾向にあり、今後もその傾向は維持されると予想されています。
国土交通省が発表した2023年11月の新設住宅着工戸数によると、特に持ち家(注文住宅)では2年間連続の減少(前年比では17.3%の減少)が続いています。
長期的には、人口の増減や年齢構成の変化等がさらに影響を及ぼすと予想されています。
若者の住宅購入に対する消極的な傾向や、高齢化による住宅需要の変化が市場を左右するでしょう。
参考:国土交通省
2023年11月時点の有効求人倍率は1.28倍でした。
2019年には1.5倍を超えていたため、コロナ前の水準にはまだ及ばないものの、回復傾向にあることが分かります。
また、各都道府県別の有効求人倍率を見ると、多くの地域で1倍を超える状況となっており、求職者にとって転職活動がしやすいことが分かります。
このような状況から、求職者が企業を選ぶ余地が増え、選考中の途中辞退が増加する可能性が考えられます。
参考:厚生労働省
2024年以降の住宅・不動産業界は、採用戦略にも新たなアプローチが求められています。
ZEHや建設コストの上昇等の現場を踏まえると、企業によっては課題に対応するための新しい採用基準や人材要件が必要になるでしょう。
企業のイメージ向上やブランディングのため、持続可能性に関する意識や理解度を評価する基準が一般化する可能性もあります。
既存社員に対して、教育や研修を通じてスキルアップが必要になるかもしれません。
売り手市場が続き求職者の選択肢が増えていることから、採用企業側が迅速かつ効果的なフォローアップを行うことが求められます。
経験豊富な人材はどの企業も採りたいため、企業のビジョンや他社にない魅力を具体的に伝えることで、求職者が他のオプションを検討する前に意思決定を促すことができます。
選考中の辞退者への対処法については、以下の記事でも詳しくまとめています。
住宅・不動産業界の中途採用では、これまで経験者のみに焦点を当てる傾向がありましたが、採用に時間を要する場合は、未経験者の採用も考慮に入れるべきでしょう。
ポテンシャルや成長意欲が高い未経験者を採用し適切に育成することで、即戦力化できる可能性もあります。
未経験者採用については以下の記事も参考にしてください。
2024年、住宅・不動産業界の中途採用におけるデジタルツールの活用はさらに加速する見込みです。
今や常識化しているオンライン面接に加え、面接日程調整の自動化、採用プロセスを一元的に管理できる採用管理システム(ATS)等は、適切な人材選定に貢献し採用成功率の向上につながるでしょう。
これらのデジタルツールを活用していない企業は、導入により採用プロセスの効率化と競争力の強化が期待できます。
2024年を迎えて住宅・不動産業界は新たな段階に入っています。
ユナイテッドマインドジャパンは、変化する住宅・不動産市場において、より優秀な人材を業界に引き込むことをミッションとしています。
貴社が求める人材やニーズを把握し、適切な候補者を提供することで、企業の採用成功をサポートします。
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