マイナス金利解除!ハウスメーカーの採用活動への影響は?

2024/03/29

日銀がマイナス金利政策を解除し、約17年ぶりに金利の引き上げを決定しました。ハウスメーカーや不動産企業、工務店等、業界における影響は無視できません。

本記事では、これらの企業が直面するであろう新たな環境下で、採用活動にどのような影響を及ぼすのかを検証し、講じるべき対策についてまとめます。

マイナス金利政策解除後の住宅ローンと市場への影響

マイナス金利政策解除後の住宅ローンと市場への影響

「マイナス金利政策」は2016年1月に日銀が導入した金融緩和策の一つです。

マイナス金利導入後、住宅ローンなどの借入金利は低下し、住宅購入や設備投資が増加し、経済の活性化に一定の効果がありました。
しかし、銀行の収益性低下や預金金利のマイナス化、長期的な低金利による年金基金の運用収益低下など、複数の副作用を引き起こしました。

そして2024年3月19日、金融政策決定会合においてマイナス金利政策を解除し、金利を引き上げることが決定されました。

日本経済全体においては、賃金上昇と物価上昇の好循環が期待されていますが、一方で住宅ローン金利への影響や住宅需要への潜在的な打撃等、いくつかの懸念点が浮上しています。
これらの変化は住宅購入を検討している人々にとって不安要素となり、ハウスメーカーや不動産企業の販売実績に変動をもたらす可能性があるでしょう。

参考:日本銀行「金融政策決定会合の運営

マイナス金利解除による住宅・不動産業界の採用活動への影響は?

マイナス金利解除による住宅・不動産業界の採用活動への影響は?

住宅・不動産業界では、マイナス金利解除による住宅ローン金利の上昇や住宅需要の減退により、業績回復が遅れる可能性があります。
その結果、競合他社や他業界と比べて賃上げ率が低くなった企業は、優秀な人材の獲得競争で不利な立場に立たされるかもしれません。
他業界との賃金格差が広がれば、住宅・不動産業界から他業界への人材流出が加速し、人材不足に拍車がかかる可能性もあるでしょう。

そうなると、営業職や施工管理・その他の技術職等、業界特有の専門性を持つ人材の確保がますます難しくなるでしょう。

マイナス金利解除後の住宅・不動産企業の採用戦略 

マイナス金利解除後の住宅・不動産企業の採用戦略 

マイナス金利政策の解除に伴い、業績見通しや住宅需要の動向に注目しながら、限られた予算内で効果的な採用戦略を見つけ出す必要があります。
ここでは、住宅・不動産関連企業が取り組むべき採用戦略について詳しく検討します。

低コスト採用チャネルの活用

予算が限られている中での採用活動では、コストパフォーマンスを最大化することが求められます。

そのためには低コストで高効率な採用チャネル(企業が求職者に対して自社の魅力を伝え、採用活動を行うための様々な媒体や方法)の利用が有効です。
企業の文化や魅力、そして最新の求人情報を幅広い層にリーチすることが可能となり、潜在的な候補者に対して効率的にアプローチすることができます。

例えば、オンライン企業説明会やオフィスツアーの開催は、多くの人材と接触する機会を増やしつつ、物理的なイベントに比べて必要となるコストを大幅に削減できるでしょう。

スムーズな人材確保

マイナス金利解除後の経済環境変化を受けて、住宅・不動産業界では人材確保の競争が一層激化することが予想されます。
このような環境下では、効率的な採用プロセスに加え、優れた候補者体験の提供が優秀な人材を確保する上で欠かせません。

具体的には、以下のデジタルツールやソフトウェアの活用が効果的です。

  • 応募者追跡システム(ATS):応募者情報の一元管理と選考プロセスの自動化が可能
  • 録画面接(動画面接):あらかじめ録画した動画を元に企業が選考する手法。地理的な制約を解消し幅広い候補者との面接機会を得られる
  • 自動応答システム:応募者からの問い合わせに対するスムーズな対応により、ストレスや不安を軽減する

また、応募があった際や面接後には迅速なレスポンスが非常に重要です。
候補者が他社のオファーを検討する前に、効果的なコミュニケーションを通じて関心を持続させることで、優秀な人材が競合他社に流出するのを防ぐことができます。

地域密着型採用の強化

経済全体の見通しが不透明な中、住宅・不動産企業は地域に根ざした採用活動により安定した人材確保を目指すべきです。
地域密着型の採用は、特に地方における企業にとって、地元の人材を活用し、地域経済に貢献するという点で大きなメリットがあります。

UJIターン採用を積極的に行うことも一つの戦略です。
地元を離れた人材がUターン(同じ地域への帰郷)やJターン(他の地方への移住)を検討している場合、これらの人材に対して具体的な働き場所を提供することが、企業にとって大きなチャンスになります。地方創生の貢献という側面もあることから、地域全体の活性化を図ることができるでしょう。

さらに、地域社会への貢献活動や地元人材の採用は、企業の社会的責任(CSR)の一環として評価され、企業のブランドイメージ向上にもつながります。

地方企業の採用については以下の記事にまとめています。

外部サービスを活用した採用戦略の強化

住宅・不動産企業が採用戦略を見直し、採用コストを抑えつつ質の高い人材を確保するためには、外部サービスの活用が一つの有効な手段です。

人材紹介会社の活用

人材紹介会社の活用

人材紹介会社を利用するメリットは、企業のニーズに合致した質の高い人材を短期間で紹介してもらえることです。

特に住宅・不動産業界に特化したエージェントなら、業界特有のスキルや経験を持つ候補者を豊富に抱えているため、企業は時間とコストを大幅に節約し、効率的な採用活動を行うことが可能でしょう。

採用代行サービスの活用

採用代行サービスは、採用プロセス全般・または一部を外部のプロフェッショナルに委託することができます。
これには求人広告の作成・管理から応募者のスクリーニング、面接の調整まで、採用に関わる一連の業務が含まれます。

特に採用に関する専門知識が社内にない小規模な企業や、採用活動に多大な時間を割けない企業にとっては効率的な選択肢となります。
また、企業は採用コストを明確に把握しやすくなるため予算管理も効率化できるでしょう。

社内リファラルプログラムの強化

社内リファラル、つまり社員からの推薦は、効率的かつコスト効果の高い採用手法です。
既存の社員が自身のネットワークを通じて優秀な候補者を推薦することで、企業は信頼性の高い人材を短期間で見つけることができます。

同手法で採用された社員はすでに企業文化に馴染みやすい傾向があり、長期的な雇用につながることが多いです。
導入時にリファラルプログラムにインセンティブを設けることで、社員の参加意欲を高めることができます。

社内育成の強化と長期的なキャリア形成支援

即戦力人材の獲得と並行して、社内の人材育成にも力を入れることが求められます。
体系的な研修制度の整備や、OJTを通じた実践的なスキル習得支援など、中長期的な視点で社員のキャリア形成を支援する取り組みが重要になります。
社内育成を強化することで、人材流出を防ぎ、安定的な人材確保につなげることができるでしょう。

マイナス金利解除後の採用対策はユナイテッドマインドジャパンへ

マイナス金利解除後の採用対策はユナイテッドマインドジャパンへ

マイナス金利政策の終了は、中小のハウスメーカーや不動産企業が直面する採用活動の課題に大きな影響を与えると予想されます。企業経営への圧力増加と予算削減が、優秀な人材確保の難易度を一層高めることになります。

ユナイテッドマインドジャパンは、このような課題を抱える企業様に対し、住宅・不動産業界専門の人材紹介を通じてサポートを提供します。
貴社の採用戦略の立案をサポートし、ニーズに合致する質の高い人材をご紹介いたします。

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