野村不動産グループ、木材調達ガイドラインを策定|2030年に森林破壊・土地転換ゼロを目指す

企業活動において、生物多様性や森林資源への配慮は重要な経営課題となっています。

特に不動産・建設分野では、木材利用が環境や生態系に与える影響が大きいとされています。

国際的には、サプライチェーン全体での森林破壊防止やトレーサビリティ確保が求められる流れが強まっています。

こうした背景のもと、企業には持続可能な資源調達に向けた具体的な指針が求められています。

目次

新たな動き

野村不動産ホールディングス株式会社は、2025年12月25日、「野村不動産グループ 木材調達ガイドライン」を新たに策定したと発表しました。

同社グループは、生物多様性を2030年までの重点課題の一つと位置付けています。

今回のガイドラインは、「2030年までに木材調達におけるサプライチェーン上での森林破壊・土地転換ゼロ」を目標に掲げています。

策定にあたっては、国際環境NGOであるWWFジャパンの監修を受け、国際的なサステナビリティの潮流を反映した内容としています。

課題

木材調達における課題としては、原産地の把握が困難である点や、間接取引を含むサプライチェーンの複雑さが挙げられます。

また、森林破壊や土地転換に加え、人権リスクを伴う調達が社会問題として指摘されるケースもあります。

不動産事業者にとっては、品質・コスト・供給安定性を確保しながら、環境配慮を両立させることが大きなテーマとなっています。

取り組み

今回策定されたガイドラインでは、サプライチェーン上で調達されるすべての木材および木材製品を対象としています。

2030年度までに、持続可能性に配慮した木材利用100%を目指す方針を掲げています。

あわせて、原産地までのトレーサビリティ100%の確保を目標としています。

森林破壊や土地転換、人権リスクが高いと判断された地域については、追加調査やサプライヤーとの対話、国際的に信頼性の高い認証の活用などを通じて、段階的なリスク低減を図るとしています。

展望

不動産業界においては、環境配慮型の資材調達が今後さらに重要になると見られます。

今回のガイドライン策定は、木材調達を通じてネイチャーポジティブの実現を目指す動きとして注目されます。

サプライチェーン全体を対象とした取り組みが進むことで、業界全体の調達基準にも影響を与える可能性があります。

今後は、ガイドラインの実効性や運用状況が焦点となりそうです。

住まキャリの見解

住まキャリの見解では、今回のガイドライン策定は、不動産業界におけるサステナビリティ対応が「理念」から「実務」へと進んでいる象徴的な動きと捉えています。

木材調達という具体的な領域で数値目標と期限を示した点は、実行力を伴う取り組みとして評価できます。

今後は、環境配慮やトレーサビリティを理解し、サプライチェーン全体を見渡せる人材の重要性が高まると考えられます。

不動産・建設分野のキャリアにおいても、サステナビリティの知識が不可欠な時代に入ったと言えます。

参照元:野村不動産ホールディングス株式会社「『野村不動産グループ 木材調達ガイドライン』を策定」(2025年12月25日公表)

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