再生可能エネルギーの導入が進む中、使用済み太陽光パネルの再利用が新たな環境対策として注目されています。
太陽光パネルの製品寿命は通常25~30年であり、特にFIT制度が施行された2012年以降の発電所での使用済みパネルの処理が、将来的に大きな課題となります。
これに対応するため、企業は廃棄物削減と資源循環を意識した取り組みを進めています。
新たな動き

東急不動産株式会社と清水建設株式会社は、2025年12月に、使用済み太陽光パネルのリユースを進める取り組みを発表しました。
このプロジェクトでは、東急不動産が所有する発電所で使用済みとなった太陽光パネルを、清水建設の建設現場に設置するという形で活用されています。
北海道内の「大沼トンネル峠下工区新設工事」および「松前2期陸上風力発電所建設工事」の2カ所の現場に設置され、発電された電力は現場の設備で使用されています。
課題
使用済み太陽光パネルのリユースは、環境負荷の低減とともに新たな課題にも対応しています。
パネルの設置に伴うインフラ整備や運用管理が必要となるため、現場での実用性や安全性の確保が重要です。
また、再利用可能なパネルの品質管理や寿命を見越した運用が求められます。
取り組み
今回のプロジェクトでは、使用済み太陽光パネルから発電された電力を、建設現場のモニターや照明などに活用しています。
大沼トンネル工区では、発電設備に併設したバッテリーが最短36分で満充電となり、現場モニターを約10時間稼働させることができます。
松前風力発電所建設現場では、現場事務所の照明に使用され、同時に目隠し効果も発揮しています。
これにより、建設現場内での電力供給と環境保全が両立しています。
展望

再生可能エネルギーの発展とともに、使用済み太陽光パネルのリユースが重要な社会課題となると予測されています。
今回の取り組みは、リサイクルやリユースを通じて、環境負荷の低減と資源の有効活用を促進する一歩となります。
今後は、同様の事例が増えることにより、業界全体での持続可能な運営が進むことが期待されます。
住まキャリの見解
住まキャリの見解では、今回の取り組みは、再生可能エネルギー業界における「循環型社会」の形成を目指した具体的な実行例であると評価しています。
環境に配慮した施工管理や建設現場でのエネルギー活用は、今後の不動産業界における新しい標準となる可能性があります。
持続可能な社会を実現するためには、今後もこのようなイニシアチブが求められるでしょう。
参照元
清水建設株式会社「使用済み太陽光パネルの再利用で、循環型社会の形成に寄与」(2026年1月9日公表)



