派遣を辞めたい…契約期間中でも退職できる?初心者向けに手順と注意点を解説

2025/11/05

「派遣社員として働き始めたけれど、思っていたのと違った」

「体調を崩してしまって続けられるか不安」など、「派遣を辞めたい」と感じることは誰にでもあります。

特に、派遣という働き方が初めての方は、「どうやって辞めたらいいんだろう?」「辞めることを派遣会社に伝えるのが怖い」といった、さまざまな不安や疑問を抱えているのではないでしょうか。

この記事では、「派遣を辞めたい」と思ったときに知っておくべきことを、派遣の仕組みの基本から、具体的な派遣 退職 方法まで、初心者の方にもわかりやすいように解説します。派遣社員が契約期間中に退職するためのステップや、辞める前に確認すべき注意点、円満退職のための伝え方などを網羅しています。

きっと、あなたが抱える不安が解消され、次のステップへ踏み出すための道筋が見えてくるはずです。

派遣社員の退職が正社員と違うのはなぜ? 仕組みを理解しよう

正社員と派遣社員では、退職の手順や考え方が大きく異なります。「派遣を辞めたい」と考え始めたら、まずはその違いを生む派遣の仕組みを理解することが大切です。

派遣社員の雇用形態と退職の関係

派遣社員として働く場合、あなたの雇用主は「派遣会社(派遣元)」であり、実際に働く場所は「派遣先企業」です。この関係を「三者関係」と呼びます。

  • 派遣会社(雇用主)
    給与の支払いや社会保険の手続き、福利厚生の提供、仕事の紹介、キャリアサポートなどを行います。
  • 派遣先企業(就業先)
    実際の業務の指揮命令を行います。

正社員の場合、雇用主と就業先は同じ企業ですが、派遣社員は違います。そのため、退職の意思を伝える相手は、実際に働いている「派遣先企業」ではなく、**あなたと雇用契約を結んでいる「派遣会社」**になるのです。

派遣社員の退職で最も重要な「契約期間」

派遣社員の働き方の特徴として、「有期雇用契約」であることが挙げられます。これは、雇用期間があらかじめ「3ヶ月」「6ヶ月」のように定められている契約です。

退職を考える際に最も重要になるのが、この契約期間です。

  • 契約期間満了での退職
    契約が終了するタイミングで辞める場合です。基本的には、契約期間満了の1ヶ月前など、派遣会社が定める時期までに「契約を更新しない」という意思を伝えればスムーズに退職できます。
  • 契約期間途中での退職
    契約期間が終わる前に辞める場合です。これは原則として難しいとされていますが、やむを得ない事情がある場合は可能です。

ポイント

「派遣の仕組みや契約についてよくわからない」という方は、契約書を確認し、まずは派遣会社の営業担当者に相談してみましょう。

契約期間中に派遣を辞めたい! 知っておくべきルールと手順遣社員が辞める際の基本的なルール

「今の契約が満了するまで待てない」という、やむを得ない事情で契約期間中に派遣を辞めたいと考えることもあるでしょう。その際に知っておくべきルールと、具体的な手順を解説します。

契約期間途中の退職は原則「やむを得ない事由」が必要

民法では、有期雇用契約(期間の定めがある雇用契約)について、原則として「やむを得ない事由」がない限り、契約期間の途中で解約(退職)することはできないと定められています。

「やむを得ない事由」とは、以下のような、契約を続けることが困難な客観的な理由を指します。

  • 心身の健康を損ない、就業が困難になった場合(病気・ケガなど)
  • 家族の介護や看病が必要になった場合
  • 派遣先でのハラスメントや契約内容との著しい相違がある場合

もちろん、正当な理由がなくとも、まずは派遣会社に相談してみることが重要です。派遣会社はあなたの雇用主として、事情を考慮し、派遣先企業と調整役を担ってくれるからです。

参考:民法 第628条(やむを得ない事由による雇用の解除) – e-Gov法令検索

契約期間途中の退職ステップ:まずは派遣会社へ連絡を

「派遣を辞めたい」と思ったとき、まず取るべき行動は、派遣会社の営業担当者やコーディネーターに連絡することです。派遣先企業の上司や同僚に直接伝えてはいけません。

ステップ1:派遣会社に相談・連絡をする

  • 伝えるタイミング
    辞めたい意思が固まったら、できるだけ早く連絡しましょう。退職希望日の1ヶ月前を目安にすることが多いですが、派遣会社との契約や就業規則によって異なります。
  • 伝える内容
    「契約期間中に辞めたいと考えている」こと、およびその理由を正直に伝えます。
  • 注意点
    電話やメールで連絡しても問題ありませんが、その後の話し合いは対面やオンラインミーティングなどで行う方がスムーズです。

ステップ2:退職日や引き継ぎの調整

派遣会社が、あなたの退職の意思を派遣先企業に伝えます。その後、以下の事項について調整が行われます。

  • 最終出社日
    派遣会社と派遣先企業、あなたの間で話し合い、退職日が決定されます。
  • 業務の引き継ぎ
    後任者が決まっている場合は、業務内容や進捗状況などを後任者に丁寧に伝えます。円満退職のためにも、引き継ぎは責任をもって行いましょう。
  • 貸与品の返却
    派遣先企業から借りている制服、IDカード、PC、携帯電話などを返却します。

ステップ3:正式な退職手続き

退職日が決まったら、派遣会社の指示に従い、退職届の提出や健康保険証の返却など、必要な手続きを行います。

法律上のルール:1年を超えて働いている場合

もしあなたが1年を超えて派遣社員として働いている場合、期間の定めのない雇用契約と同様に、いつでも解約を申し入れることができると法律で定められています。これは、雇用契約が通算で1年を超えた場合(契約更新を重ねた場合も含む)に適用される重要なルールです。

この場合も、まずは派遣会社に退職の意思を伝え、退職日を相談して決定するという手順は変わりません。参考:労働基準法 第137条(期間の定めのない労働契約への転換) – e-Gov法令検索

円満退職のための伝え方と心構え

「辞めたい」という気持ちを伝えるのは勇気がいることです。

しかし、伝え方を工夫することで、派遣会社や派遣先企業との関係を悪化させず、スムーズに次のステップへ進むことができます。

退職理由の伝え方:ポジティブに、正直に

退職理由を伝える際は、ネガティブな理由だけを述べるのは避け、前向きな姿勢を見せることが重要です。

悪い例(ネガティブな表現)良い例(ポジティブな表現への変換)
「今の仕事がつまらない」「より専門的なスキルを活かせる仕事にチャレンジしたい」
「人間関係が悪い」「新しい環境で、視野を広げる経験を積みたい」
「残業が多くて体力が持たない」「ワークライフバランスを重視できる働き方に変えたい」
ポイント
  • 感謝を伝える
    お世話になったことへの感謝の気持ちを、最初に伝えましょう。
  • 具体的な理由を避ける
    派遣先への不満など、具体的なネガティブな理由は、派遣会社との信頼関係を損ねる可能性があるため、伝え方を工夫しましょう。
  • 自己都合であることを明確に
    「派遣会社や派遣先には問題がなく、自分の将来のために決断した」という姿勢を示すと、相手も理解を示しやすくなります。

派遣会社とのコミュニケーションの重要性

派遣会社は、あなたの退職を円滑に進めるための調整役です。遠慮せず、あなたの状況や希望を正直に伝えましょう。

  • 無理のない退職日を相談する
    引き継ぎに必要な期間を考慮し、派遣会社と協力して退職日を決定します。
  • 次の仕事の相談も可能
    退職理由が「キャリアアップしたい」「もっと違う職種に就きたい」といった前向きなものであれば、派遣会社に相談することで、次の仕事を紹介してもらえる可能性もあります。

派遣を辞める前に確認すべき注意点

衝動的に「辞めたい」と決断する前に、いくつかの重要な点を冷静に確認しておくことで、後悔のない退職を実現できます。

1. 契約書の内容と就業規則の確認

まずは、ご自身の雇用契約書と派遣会社の就業規則を再確認しましょう。

  • 契約期間:いつからいつまでが契約期間か。
  • 退職の申し出期限:退職を希望する場合、契約満了の何日前までに申し出なければならないか。
  • 有給休暇の残日数:退職日までに消化できる有給休暇が残っているか。

就業規則に退職に関する具体的なルールが記載されているため、事前に目を通しておくと、話がスムーズに進みます。

2. 有給休暇の取得と消化

派遣社員でも、法律に基づき有給休暇を取得する権利があります。

  • 退職前の有給消化
    退職日までに残っている有給休暇をまとめて消化したい場合は、派遣会社に相談しましょう。ただし、業務の引き継ぎ期間などを考慮して相談することがマナーです。
  • 買い取りの原則禁止
    原則として、有給休暇を会社に買い取ってもらうことはできません。できるだけ消化することを目指しましょう。

3. 健康保険・失業保険の手続き

退職後の生活に関わる重要な手続きも確認が必要です。

  • 健康保険
    退職後、すぐに次の仕事に就かない場合、国民健康保険への加入、家族の扶養に入る、または任意継続のいずれかの手続きが必要です。
  • 失業保険(雇用保険の基本手当)
    雇用保険に加入していた場合、受給資格を満たしていれば失業保険を受け取ることができます。受給資格や金額は、派遣会社から発行される「離職票」をもとにハローワークで手続きを行います。特に自己都合退職の場合、通常2〜3ヶ月の給付制限期間があるため注意が必要です。

4. 退職理由と次の仕事への影響

退職理由がネガティブなものだったとしても、次の転職活動では「退職理由をどう伝えるか」が重要になります。

  • 一貫性のある説明
    派遣会社に伝えた退職理由と、次の面接で話す退職理由に一貫性を持たせましょう。
  • 前向きな転職理由
    「キャリアアップのため」「新しい職種に挑戦するため」など、ポジティブな言葉に置き換えて伝えることで、採用担当者にも良い印象を与えられます。

契約満了での退職を選んだ場合の流れ

契約期間途中の退職は、心身の負担が大きい場合もあります。可能であれば、契約期間を満了して辞めるのが最も円満かつスムーズな退職方法です。

契約満了の意思表示のタイミング

契約満了で退職する場合も、派遣会社への意思表示が必要です。

  • 通知時期
    契約更新の打診があるタイミングで、「今回は契約を更新しません」という意思を伝えます。一般的には、契約満了の1ヶ月前までには打診があります。
  • スムーズな流れ
    派遣会社との契約書や就業規則に記載された期限を守って伝えれば、特別な理由がなくても問題なく退職できます。

引き継ぎと最終日の過ごし方

契約満了が近づいたら、最後までプロ意識を持って業務にあたりましょう。

  • 引き継ぎ資料の作成
    後任者がスムーズに業務に入れるよう、わかりやすい引き継ぎ資料を作成します。
  • 最終日の挨拶
    お世話になった派遣先の上司や同僚に、感謝の気持ちを込めて挨拶をしましょう。

働く中で抱く「辞めたい」の理由と解決策

「派遣を辞めたい」と感じる背景には、様々な理由があります。しかし、辞めることを決断する前に、その悩みを解決する方法があるかもしれません。

悩み1:仕事内容が合わない・スキルアップできない

  • 解決策:派遣会社の営業担当者に相談し、スキルや希望に合った次の仕事を紹介してもらいましょう。派遣社員の最大のメリットは、契約更新のタイミングで新しい職種や環境を選べる柔軟性です。
  • 住まキャリ派遣の事例:もしあなたが住宅業界に興味があれば、CADオペレーター営業サポートなど、専門性の高い職種にチャレンジすることで、スキルアップにつながる可能性があります。

悩み2:人間関係がうまくいかない

  • 解決策:派遣会社に相談することで、派遣会社が間に立って、派遣先企業と状況を調整してくれることがあります。第三者が入ることで、状況が好転することもあります。
  • 極端な場合:ハラスメントなど、深刻な問題がある場合は、契約期間途中であっても退職理由として認められる可能性が高いです。一人で抱え込まず、すぐに派遣会社に相談しましょう。

悩み3:家庭やプライベートとの両立が難しい

  • 解決策:これも派遣の働き方の柔軟性を活かせる点です。次の仕事を探す際に、「週3日勤務」「時短勤務」「残業なし」といった条件を派遣会社に伝え、それに合った仕事を探してもらいましょう。

派遣社員でも在宅勤務(リモートワーク)は可能

派遣社員でも、在宅勤務は可能です。

働き方の柔軟性という点で、最近は在宅勤務(リモートワーク・テレワーク)を導入している派遣先企業も増えています。

2024年の調査によると、派遣社員の約3割がリモートワークを「実施している」と回答しています。
在宅勤務を希望する場合は、派遣会社の担当者にその希望を伝え、在宅OKの求人を紹介してもらいましょう。

参考:派遣社員の意識・就労実態調査(2024年版) – マイナビキャリアリサーチラボ

「辞めたい」の先にある、あなたらしい環境を見つけるために

今の職場を辞めたいと感じる理由は、人それぞれ異なります。大切なのは、退職を「逃げ」と捉えるのではなく、自分に本当に合った環境を見直すための「前向きなステップ」にすることです。

派遣という働き方の最大のメリットは、契約の節目ごとに、自分の理想に近い条件や職種へ軌道修正ができる柔軟性にあります。

  • 「自分に合う役割」を再定義する
    「仕事内容が合わなかった」と感じるなら、次は自分の得意分野や興味がどこにあるのかを冷静に分析してみましょう。コツコツとした事務作業が向いているのか、それとも専門的なツールを使いこなす技術職に挑戦したいのか。自分の特性を再確認することで、次の職場でのミスマッチを防ぐことができます。
  • 「働きやすさ」の優先順位を整理する
    人間関係や家庭との両立が理由であれば、次は「残業の少なさ」や「在宅ワークの可否」「職場の雰囲気」など、あなたが心地よく働ける条件を最優先に仕事を探してみましょう。条件を明確にすることで、より納得感のある再スタートが切れるはずです。
  • 「専門性」を武器に自信を取り戻す
    もし「今の仕事にやりがいを感じられない」のであれば、特定の知識やスキルをじっくり磨ける環境を選ぶのも一つの手です。一つの分野で頼りにされる実感が持てれば、仕事への向き合い方もポジティブに変わり、キャリアに対する不安も解消されていきます。

次のステップを「プロの視点」で支えてもらう

「辞める手続きだけでも不安なのに、次の仕事まで考えられない」 そんなときこそ、あなたの雇用主でありパートナーでもある派遣会社の担当者を頼ってください。

今の職場で何が辛かったのか、次はどんな働き方を叶えたいのか。それらを正直に共有することで、コーディネーターはあなたの経験を活かしつつ、同じ悩みを繰り返さないような「新しいフィールド」をプロの視点で提案してくれます。

特定のジャンルにこだわる必要はありません。あなたのこれまでの頑張りを正当に評価し、心機一転して輝ける場所を一緒に見つけ出しましょう。

派遣という仕組みを活用し、一つ一つの経験を糧にしながら、あなたにとっての「自分らしい働き方」を形づくっていってください。

まとめ

「派遣を辞めたい」という悩みは、あなたがより良い環境を求めているという前向きなサインでもあります。

この記事のまとめ

  • 冷静な現状把握
    まずは契約内容を確認し、雇用主である派遣会社へ相談することから始めましょう。
  • 誠実な対応
    感謝を伝えつつ、ポジティブな退職理由を添えることで、次の仕事探しへもスムーズに移行できます。
  • 未来への準備
    退職後の手続きを漏れなく行い、今回の経験を「自分に合う環境選び」のヒントに変えていきましょう。

今の場所が全てではありません。一歩踏み出し、信頼できる担当者と対話を重ねることで、次はもっとあなたらしく、笑顔で働ける場所が必ず見つかります。自信を持って、新しい一歩を踏み出してください。

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