不動産業界への転職では「なぜこの会社を選んだのか」という志望動機は特に重視されます。
志望動機が大切だと理解していても、「ありきたりな文章になってしまう」「どう書いたらいいか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、業界特化の転職エージェントの視点から、志望動機の作り方や不動産業界で採用されやすい書き方例を紹介します。
志望動機の作成前にぜひ参考にしてください。
志望動機でお悩みの方は、ぜひプロのアドバイスも活用してみてください。
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不動産業界で求められている人材の特徴3つ

企業が採用したくなる志望動機を考えるにあたり、不動産業界がどのような人物像を求めているかを理解することが大切です。
- 信頼関係を築ける人
- 数字や結果を意識できる人
- チームで協力できる人
それぞれ解説していきます。
信頼関係を築ける人
不動産業界は顧客や物件オーナーとの関係構築が必須であり、多額の資金が動く特性から、信頼関係の構築がとても重要です。
住宅購入やテナント契約では数千万円単位の取引が一般的であり、収入証明や本人確認書類といった重要な個人情報も扱います。
そのため、誠実なコミュニケーションを心がけ、相手の立場に立って考え、信頼される提案ができる人が求められます。

このような信頼関係を構築する能力は、不動産業界で大いに活かすことができます。
数字や結果を意識できる人
不動産業界は、目標や成果が明確に数字で示される分野です。
特に営業職では、契約件数や売上といった数値が評価の基準になることが多く、目標を達成するための計画性や粘り強さが求められます。
たとえば、これまでに営業や販売職で売上目標を達成した経験がある人や、データを活用して成果を出した経験がある人は、スキルを不動産業界で活かすことができます。
チームで協力できる人
不動産業界で特に営業職は個人の実績が重視されるイメージがありますが、実際の業務では様々な部署との協力が不可欠です。
営業・事務・技術職が密接に連携し、オーナー・管理会社・工事業者との調整も日常的に発生します。物件引き渡しやトラブル対応でも、多くの関係者との協力体制が必要となります。
このような業務特性から、チーム連携経験や社外パートナーとの協力経験は、不動産業界への転職時に大きな強みとなります。
ご自身が不動産業界に向いているか?向いていないかを判断したい方は、以下の記事も参考にしてください。


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【5ステップ】不動産業界でウケやすい志望動機の作り方


履歴書やエントリーシートに志望動機を書く際の手順を、具体的に解説します。
- 志望理由を一言で決める
- 不動産業界を選んだきっかけを探す
- この会社を選んだ理由を具体的に考える
- 自分の経験と結びつける
- ストーリーとしてまとめる
面接でも活用できる内容ですが、まずは書類作成のステップとして押さえていきましょう。
STEP1 志望理由を一言で決める
「地域に根差した不動産企業で、お客様の人生設計に関わりたい」「不動産業界の経験を活かし、住まい探しのプロフェッショナルになりたい」など、あなたの想いを端的に表現します。
STEP2 不動産業界を選んだきっかけを探す
「実家が不動産業を営んでいた」「自身の引越し体験」「前職での資産運用相談の経験」など、不動産業界を志望するきっかけとなった具体的な体験を思い出します。
STEP3 この会社を選んだ理由を具体的に考える
「地域密着型の営業スタイル」「充実した研修制度」「賃貸・売買の両方を扱える」など、他社ではなくこの会社を選んだ理由を明確にします。
STEP4 自分の経験と結びつける
これまでの経験やキャリアを不動産業界に活かせる形で整理しましょう。
- 「保険の提案営業→お客様のライフプラン設計、資金計画の提案ができる」
- 「不動産仲介の営業→物件価値、市場動向の分析力がある」
- 「金融機関窓口→住宅ローンの知識、正確な事務処理力」
- 「小売店の接客→お客様の要望を丁寧に聞き取り、最適な提案ができる」
また、「接客満足度で支店1位」「営業成績で表彰」など、前職での具体的な成果も記載できると、より説得力が増します。
STEP5 ストーリーとしてまとめる
200字程度で以下の流れで作成します。
- 志望理由を一言で
- 不動産業界を選んだきっかけ
- なぜこの会社なのか
- どんな価値を提供したいか
お客様の人生設計に関わる仕事がしたい」という想いから、不動産業界を志望しました。前職の金融機関で資産運用相談を担当し、お客様の将来設計に深く関わる経験をしました。御社は地域密着型の営業スタイルで、お客様一人一人と向き合う姿勢に共感し、志望いたしました。経験を活かし、理想の住まい探しを通じてお客様の人生設計をサポートできる存在を目指します。



「です・ます」調で統一し、読みやすい文章を心がけましょう!
もし「志望理由が思いつかない」「自分の経験をどう活かせるか分からない」という方は、プロのアドバイスを受けてみませんか?
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【不動産業界が未経験者方向け】志望動機の例文


ここからは、すぐに使える志望動機の例文をご紹介します。
- IT業界からの転職
- 接客業からの転職
〈例文〉IT業界からの転職
〈例文〉
私は、生まれ育った街並みが駅前総合開発で見違えるように変化し活気づいていく過程を見てきました。そのような様子を見て、私も人々の住まいに関わる仕事がしたいと思い始めました。
前職はIT営業をしておりました。月間の売り上げ数で社長賞を受賞した経験もあります。畑違いではありますが、この営業スキルを生かして貴社の売り上げに貢献したいと考えております。
〈例文〉接客業からの転職
〈例文〉
貴社が行っている不動産管理業務は、住まいの面からお客様の満足度を高められるやりがいのある職業だと考え志望しました。私自身もリノベーション物件に住んでおり、住まいが豊かな生活に結びついていることを身をもって体験しております。
前職では5年間の接客経験があり、人と円滑なコミュニケーションを図る面で自信があります。現在、宅地建物取引士の資格取得に励んでおり、賃貸物件の管理で貴社に貢献できるよう努力していく所存です。
【不動産業界の仕事内容別】志望動機の例文5選


不動産業界といっても幅広い職種があり、仕事内容も異なります。
ここでは、職種ごとに志望動機のポイントと例文を紹介します。
- 営業職への転職
- 事務職への転職
- 開発業への転職
- 建設業への転職
- 管理職への転職
〈例文〉不動産営業への転職
「不動産営業=稼げる」というイメージがあるほど、インセンティブで給与とは別に還元する企業が多く、今までの実績や上昇志向があるか?数字にこだわることができるか?を細かく見られます。



「実績を上げるために工夫したこと」「苦しい場面をどのようにして乗り越えてきたか」を具体的に話せるように準備しましょう。
〈例文〉
私は、貴社の「社会に役立つ家づくり」と言う理念に共感し、貴社を志望いたします。
前職では、家電量販会社にて営業の仕事をしており、「売り上げを社内の上位にする」という目標を立て、そのための営業先の調査、訪問の順番やリスト分けをしっかり行うことで、社内で一番の売り上げを出し表彰された経験があります。営業の基盤はこれらの経験によって、しっかり身につけられていると自負しております。
貴社に入社後は、まずは営業として必ず成果を出し、将来は管理職として貴社にますます貢献することを目標に日々の業務に邁進致します。
不動産営業の志望動機や自己PRについて詳しく知りたい方は、以下のページも参考にしてください。




〈例文〉不動産事務への転職
不動産業界の事務職は「営業事務」と「宅建事務」などが代表的です。
「営業事務」は不動産会社で働く営業パーソンのサポートが中心ですので、事務職の経験や細かい作業が得意であることをアピールしましょう。
「宅建事務」は、宅地建物取引士の資格を活かせる代表的な仕事です。宅建資格の有無をしっかりとアピールしましょう。まだ宅建を持っていない場合は勉強中であることと取得見込み時期を明確にしておく必要があります。
〈例文〉
お客様にとって一生に一度とも言える不動産の購入のサポートをしたいと考え、応募いたしました。
前職では5年間、事務所に従事しており、一般的な経理や発注業務について正確にこなす自信があります。また、事務作業だけでなくお客様とコミュニケーションを図りながら会社の力にもなりたいと考えております。
貴社に入社後は、今までの経験を活かして会社や営業の方を支え、社内だけでなく、お客様からも感謝、頼りにされるような事務職員になりたいと考えております。
〈例文〉不動産開発への転職
土地や街の開発は主に「ディベロッパー」と呼ばれる不動産開発事業者が行います。
ディベロッパーの志望動機には、業界への熱意の強さが大切です。自身の実体験を元に、街づくりへの熱意やビジョンを具体的に盛り込みましょう。
〈例文〉
貴社が手掛けるプロジェクトにおいて、単なる土地開発にとどまらず、地域社会の活性化や新たな価値の創造に取り組んでいる点に大きな魅力を感じ、貴社を志望しました。
私は大学で地域社会学を専攻し、地域の活性化をテーマにした研究に取り組んできました。過疎地域の活性化案を考えるプロジェクトでは地域の伝統や文化を活かした観光開発案を提案し、地元自治体から高い評価を受けました。この経験から、地域に寄り添った開発の重要性を実感しております。
私の地域社会学の知識と地域活性化に関する研究経験を活かし、貴社のプロジェクトにおいても地域との協働や新しいコンセプトの提案などに貢献できると考えています。
〈例文〉不動産建設への転職
建設業は、ハウスメーカーや工務店、大手ゼネコンに分けられます。
「ハウスメーカー・工務店」は、戸建住宅の建築を主としており私たちの日常生活に密接な仕事です。一方で「ゼネコン」は、建築工事や土木工事、設備工事などを総合して行う企業であり、会社規模も大きめであることが特徴です。
いずれの企業も、たくさんの人と関わりながら仕事を進めていく必要があり、コミュニケーション能力とリーダーシップが必要とされます。
これまでの職務経験で、自分がリーダーシップを持って取り組んだ経験をアピールできると良いでしょう。
〈例文〉
私は、災害に強い住宅作りに携わりたいと考え、貴社を志望しました。貴社がいち早く取り組んだ耐震等級を満たす構造や、非常時のライフライン途絶に備えた住宅設計は、地震大国である日本には欠かせないと考えているからです。
大学時代に参加した建築学部のプロジェクトでは、限られた予算と時間の中で、環境に優しい仮設住宅のモデルを開発する課題に直面しました。初期の計画では目標達成が困難でしたが、チームメンバーと協力して、コスト削減と効率化のための新しいアプローチを提案し、予算内で目標を達成することができました。
この経験から得たチームメンバーと円滑にプロジェクト進行する推進力とコミュニケーション能力を活かし、災害に強い安全で快適な住宅の建設に貢献したいと考えています。
〈例文〉不動産管理への転職
不動産管理の仕事内容は、建物のメンテナンス・空室対策・入居者対応・クレーム対応など多岐に渡ります。
不動産管理の志望動機には、マルチタスク能力と問題解決力をアピールできるエピソードを盛り込んでアピールできると良いでしょう。
〈例文〉
人々の生活を長期的に支えることが出来る点に魅力を感じ、不動産管理を志望しました。また、「入居者の満足度を上げることで入居率を向上させる」という貴社の特徴に魅力を感じています。
前職ではカスタマーサポート業務に従事しており、お客様の希望をお伺いしながら幅広い年代の方のニーズに応えてきました。時にはクレーム対応も行い、お客様に不快な想いをしないように工夫しながら問題解決に向けたスムーズな対応を心がけておりました。
入社後は、この経験を活かし、入居者やオーナーに寄り添いながら問題解決や収益向上に努めたいと思います。
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不動産業界の志望動機を魅力的に仕上げるための3つのコツ


履歴書やエントリーシートで、「良い志望動機」と「採用担当者の心に響く志望動機」には大きな違いがあります。
ここでは、あなたの志望動機を魅力的に仕上げるための3つのコツをご紹介します。
- 自分だけの具体的なエピソードを盛り込む
- 志望企業の課題を理解し、解決する提案を含める
- 読み手が共感するストーリーを構成する
コツ1: 自分だけの具体的なエピソードを盛り込む
志望動機で重要なのは、あなたにしか書けない経験を伝えることです。
例えば、前職で保険の営業をしていた方なら、「お客様のライフプランに合わせた提案を行い、継続率を上げた」という一般的な表現ではなく、「子育て世帯の保障を考えるためにマネープランシートを作成し、実際にお客様と一緒に将来設計を考えました」といった具体的な取り組みを書きましょう。
コツ2: 志望企業の課題を理解し、解決する提案を含める
不動産業界は今、単身世帯の増加や高齢化に伴う需要の変化などの課題があります。
志望する企業の特徴や課題を理解した上で、「前職での経験を活かしてこう貢献したい」という具体的な提案を入れることで、実現可能な意欲が伝わります。
コツ3: 読み手が共感するストーリーを構成する
志望動機は、「なぜ不動産業界を選んだのか」「なぜその会社なのか」という物語として読み手に伝える必要があります。
例えば「前職で資産形成の相談を受ける中で、お客様の人生に深く関われる不動産という仕事に魅力を感じました」といった、自然な流れで転職理由を説明できると良いでしょう。



経験、志望理由、将来の目標が一本の線でつながるような文章を心がけてください。
【NG】不動産業界においてウケが悪い志望動機3選


ここからは、不動産業界で採用に至りにくい志望動機について解説します。
- 業界や企業を志望する理由が明確でない
- 待遇面を強調しすぎている
- 安易な「学びたい」姿勢は避ける
業界や企業を志望する理由が明確でない
未経験者に多いNG例が、不動産業界を志す理由が曖昧であることです。他業界からの転職の場合、面接官は「なぜ、不動産業界に転職したいのか」の理由を重視します。
経験者でも、企業を志望する理由が明確でない志望動機になっていると面接官のウケが悪くなります。



「なぜ不動産業界を志すのか」「なぜその企業を志望するのか」について深掘りをし、自身の経験を具体的に盛り込みながらオリジナリティのある志望動機を作りましょう。
待遇面を強調しすぎている
志望動機に給与や休日などの待遇面を書くのは避けましょう。
特に不動産営業職は給与面に惹かれて転職する人が多いですが、志望動機に「高収入を得たいから」と書いてしまうと、自社でなくても良いのでは、と思われてしまう可能性があります。
上昇志向をアピールしたい場合は「営業スキルを活かして成果を出したい」「今までの経験を活かして会社に貢献したい」などのように言い換えると、やる気がある印象になります。
安易な「学びたい」姿勢は避ける
「貴社で不動産業界の知識を身につけたい」など、学びの姿勢をアピールするのは逆効果です。
スキルに自信がない印象を与えますし、ノウハウを身につけて辞めてしまうのではと思われてしまう可能性があります。
企業側は、転職の場では即戦力が欲しいことを覚えておきましょう。
不動産業界の志望動機が思い浮かばない時のヒント


志望動機に悩んだら、以下の3つのアプローチを試してみてください。情報収集を重ねることで、あなたらしい志望動機が見えてきます。
- 業界研究を深める
- 不動産会社で働く知人に話を聞く
- 転職エージェントに相談する
業界研究を深める
業界専門のニュースサイトや不動産業界の動向を解説する記事、書籍などで情報収集をしましょう。業界の課題や将来性を知ることで、自分が貢献できるポイントが見えてきます。
住まキャリでは、業界研究記事を作成しております。これから志望動機を作成するといった方はぜひ参考にしてみてください。⇒不動産業界の業界研究まとめはこちら
不動産会社で働く知人に話を聞く
SNSやつながりのある人に、実際の仕事内容や必要なスキル、やりがいについて聞いてみましょう。リアルな現場の声が志望動機のヒントになります。
転職エージェントに相談する
不動産業界に特化したキャリアアドバイザーは、あなたの経験やスキルを客観的に評価し、志望動機の方向性をアドバイスしてくれます。
応募書類の添削や、企業の採用担当者の視点も教えてもらえるので、より説得力のある志望動機作りが可能です。
不動産業界の理解を深め、成功する志望動機を作成しよう


不動産業界は、職種によって求められることが異なります。業界知識と企業研究を深めて、オリジナリティのある志望動機を作成しましょう。
こちらの記事を参考にして、不動産業界への転職にぜひチャレンジしてください。
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